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弱視者問題研究会
Association of People with Low Vision

各種試験のバリアフリー化

弱視者をはじめ、障害者が自立し、社会参加するためには各種試験を突破していかなければなりません。進学先を決定する入学試験、就職先を決定する就職試験、資格を得るための国家試験をはじめとする各種視覚試験など人生の選択の場面では必ずといっていいほど試験があります。

しかし、これらの試験の中には十分な合理的配慮がなされていないため、見えにくさがハンディとなり、弱視者が本来の能力を十分に発揮できないことがあります。これは障害当事者にとっては悲劇ですが、社会全体にとっても不幸なことと言えます。そこで弱視者問題研究会は、入学試験の配慮のスタンダードとなっている大学入試センター試験について以下のような要望活動を行ってきました。

また、弱視者問題研究会は2009年、全国の都道府県教育委員会に対し、高校入試で行われている配慮に関する実態調査を行うとともに、以下のような要望書を送付しました。

2013年、障害者差別解消法が成立しました。この法律は国や地方自治体に対し、合理的な配慮の提供を義務として求めています。私たちは弱視者が試験という人生の岐路において適切な環境が整備され、必要な支援が受けられることを望んでいます。現在は入学試験を所管する文部科学省とその他の国家試験を実施している他省庁でも障害者の試験に対する対応がバラバラになっています。国として入学試験、就職試験、国家試験、資格試験などすべての試験に共通する配慮を「ナショナルスタンダード」として確立していただきたいと考えています。

2016年度以降のセンター試験の問題文についての詳細

独立行政法人 大学入試センターは、2016年1月に実施される試験から弱視受験生のために22ポイント、ゴシック体の試験問題を提供することになりました。これまでは、原本の10ポイント程度の文字をゴシック体にし、それを1.4倍にした約14ポイントの試験問題を提供してきましたが、2016年1月からは14ポイントと22ポイントから選べるようになります。長年、弱問研で取り組んできた課題が一歩前進しましたので、嬉しい朗報と言えます。一方で、拡大教科書の標準的な規格のように18,22,26ポイントの3種類が揃っているわけではありませんので、引き続き、弱視児が見えにくさをハンディとせずに受験できるような環境を求めて運動していきたいと思います。また、国公立大学の二次試験や私立大学入試、高校入試、資格試験などについてもこの動きが広がっていくことを期待しています。