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弱視者問題研究会
Association of People with Low Vision

弱視者がケータイ・パソコンを使うとき

今やパソコンは一家に一台、ケータイ(携帯電話やスマートホンの総称)は一人一台の時代です。これは弱視者にも当てはまり、特に携帯電話はよく普及しています。しかも、視力が相当弱くても、普及率は変わらないといわれています。

ケータイやパソコンの使い道についても、健康な人とあまり変わりありません。インターネットで調べ物をしたり、ニュースを読んだり、メールをやり取りしたり、SNS(ミクシィやフェイスブック)を楽しむなどが主な使い方です。

ケータイ・パソコンの利用で困ること

では弱視者がケータイ・パソコンを使うときに困難がないかというと、決してそのようなことはありません。次に挙げるような問題を解決する必要があります。

画面が見えにくい

画面が見えるかどうか、特に文字が読めるかどうかは、弱視者が最初に直面する問題です。

この問題を解決するカギは、『ユーザー設定』や『オプション』などで文字を大きく調整できるかといい点です。仮に文字サイズが22ポイント(おおよそ30ピクセルに相当)まで拡大できれば、使い勝手はかなり向上します。

画面がまぶしい(明るすぎる)

次に問題となるのが、画面が明るすぎないかという点です。目の状態によっては、光に対して過敏になっており、見やすさに影響があるためです。文字の拡大と同じように、明るさを調整したり画面の配色を変更したりすることで、使い勝手を向上させることができます。

なお、画面の配色とは、文字やウインドウ、ボタン、アイコンなどの色の組み合わせのことです。画面がまぶしく感じる場合や、長時間画面を見続けないといけない場合、文字の色を白く、それ以外の色を黒や暗い色に設定することで、見やすさを向上させることができます。

画面がゴチャゴチャしている・一貫性がない

特に最近流行のスマホ(スマートホン)では、小さい画面に色々なボタンやアイコンが配置されていたり、びっしりと文字が並ぶことがあります。そのような画面が現れた場合、パソコンなどに慣れている弱視者でも戸惑ったり、極端に使いにくいと感じることがあります。視力が弱かったり、一度に見える範囲が狭いことによって、『パッと見て大まかに全体を把握する』とことが難しいためです。

同様の理由から、同じ役割のボタンの位置や外見がコロコロ変わったり、レイアウトが画面ごとに違うといった場合にも、使いにくさを感じてしまいます。

弱視者にとっての恩恵

ケータイ・パソコンの使いにくい点を挙げてきましたが、弱視者ならではの恩恵を受けることもしばしばあります。

情報交換できる・繋がれる

弱視者の多くは地域や学校、職場で孤立しがちです。弱視の原因となる病気が、数千人に一人とか数万人に一人の割合で発生する非常に稀なものであるためです。

ところが、ホームページが爆発的に増加したことで、こうした稀な病気の情報を得たり、弱視者としての体験や困っていることを情報発信することがやりやすくなりました。さらに、SNS(ミクシィやフェイスブックなど)の発達によって、遠く離れた弱視者同士で交流できるようになり、孤立するのを防げるようになりました。

本や新聞が読みやすくなる

パソコンやケータイは、適切な設定さえできれば、強力な拡大鏡になってくれます。このような拡大画面は、印刷された本や新聞を拡大コピーするよりも簡単で、費用面でも優れています。

現在はまだ発展途上の電子書籍や、各新聞社の電子版の記事ですが、今後の発展次第では弱視者にとってますます有力な情報源になってくれるでしょう。

電車やバスの乗換がしやすくなる

乗換案内のサービスが発達し、『いつ・どこで・どこ行きの便に乗れば良いか』をこと細かに示してくれるおかげで、駅やバス停で時刻表・路線図と格闘することが少なくなりました。

待ち合わせがしやすくなる

弱視者は相手の顔を見分けることが難しいので、誰かと待ち合わせるのは困難です。しかし、お互いがケータイを持っている現在では、お互いの居場所を電話で説明できるため、ずいぶんやりやすくなりました。

さらにこのことは、弱視者が同行者とはぐれた時でも集合できることにもつながり、外出がより安全になります。